麗澤大学テニス部と私

 麗澤大学経済学部(当時は国際経済学部)に着任した2年目の1993年、大学学生課からの依頼を受け、私はテニス部の顧問になりました。爾来、顧問として30余年務めました。
 麗澤大学の創設者廣池千九郎は、道徳の五大原理(自我没却、義務先行、愛と慈悲、伝統、人づくり)を説きましたが、第四原理である「伝統」とは何か。私は常に問題意識としてもっています。
 2003年、テニス部卒業生の発案で、ROFT(Reitaku OBOG Forver Tennis)が発足します。伝統とは何か、に対する問いに卒業生が形を示してくれました。
 彼らが教えてくれて、私が理解する伝統とは、建物でもお金でもありません。毎週末メンバーが集い、テニスをすることです。ただそれだけのことです。
 そのような大学が世界にあるでしょうか。私は彼らを誇りに思います。伝統を紡ぐことは並大抵のことではないと思います。彼ら一人ひとりの手によって、歴史が作られます。

テニス部と私のアルバム